講義アーカイブシステムの構築(AI応用)(<特集>人工知能分野における博士論文)
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概要
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本論文は,大学における講義に時間的・空間的制約によって参加できない学習者のための講義アーカイブにおいて,講義における講師と受講者の間のコミュニケーションの過程でやり取りされる情報を電子的にアーカイブ化する手法,およびそれを実現するシステムを構成する手法を提案するものである.大学における一斉講義型の対面授業では,講師と受講者の間で双方向的に,言語的・非言語的情報を交換するという場が形成され,半年程度の長期にわたって断続的に保持されるコミュニケーションによって,講師から受講者に教示内容が伝達される.したがって,教示内容の学習者への伝達を目的とする講義アーカイブにおいても,これらの性質を保存する必要がある.そこで本論文では,講義室内で発生するさまざまな状況を,多数のセンサから得られる情報を用いて推定し,講義中の講師と受講者の間の双方向のコミュニケーションを成立させる要素を記録するために,以下の四つの手法を提案した.・発話を伴う講師または受講者を検出してその表情や身振りを記録する手法・発話を伴わない受講者の表情や身振りを記録する手法・一般的な講義室に設置された黒板上に記述された文字や図形を記録する手法・講義におけるコミュニケーションを継続的に安定して記録するためのシステム構成法さらに,これらの手法に基づくアーカイブシステムを実際の講義室に構築し,約1年半にわたって,17種類,計181回分の講義を継続的にアーカイブ化した.
- 社団法人人工知能学会の論文
- 2005-01-01
著者
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