ヒューリスティック探索と仮説推論の高速化(基礎・理論)(<特集>人工知能分野における博士論文)
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概要
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本論文は,人工知能研究の一分野である問題解決の最も古典的な手法である「ヒューリスティック探索」と「仮説推論」において,著者がこれまでに行ってきた高速化手法について述べている.ヒューリスティック探索の研究では,三つの手法を考案した.1)A^*アルゴリズムについて研究を行い,初期状態と目標状態の両方向から深さ優先でA^*アルゴリズムで用いる評価関数を用いて探索することで,迷路問題において解の精度に保証がないが,効率的に解を求めることができることを示した.2)実時間探索を対象にして研究を行い,実時間両方向探索に多状態コミットメントを導入することにより,パズル問題において効率的に解を求めることができることを示した.3)反復深化A^*探索(IDA^*)を対象にして研究を行い,これまでに探索した状態を保持することで,反復処理を軽減する手法を考案し,マルチプルアライメント(ゲノム整列問題)へ応用し,従来手法と比べ,高速かつ少メモリで最適解を求められることを示した.仮説推論の研究では,特に知識表現の方法として,人工知能で最も研究されてきた述語論理を対象として,四つの手法を考案した.1)仮説推論の矛盾処理と包摂処理の高速化手法,2)事例ベース(学習手法)を導入した高速化手法,3)A^*アルゴリズムを用いた仮説推論において,解の精度に保証がないが,高速に解を求める手法,4)深さ優先のヒューリスティック探索を仮説推論に応用した手法を考案した.
- 社団法人人工知能学会の論文
- 2005-01-01
著者
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