通信資源配分のための市場指向モデルの検討(AI応用)(<特集>人工知能分野における博士論文)
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概要
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本研究では,通信ネットワークにおいてユーザ別および目的別に応じた動的通信資源配分を実現する手法として,市場指向モデルによる動的なスケジューリング法を提案している.1章の序論に続き,2章では,市場指向モデルの概念および手法を整理し,関連研究から応用例を分野別に述べている.3章では,市場指向モデルにおける基礎的検討として,主体問の相互依存性の強い場合である寡占市場型のモデルを提案し,システムの安定性と各エージェントの適応動作の影響について分析している.4章では,通信ネットワークの利用特性を検討し,自律分散的な資源割当てを実現するためのモデル化を行っている.本モデルでは,割り当てられるべき通信帯域幅を,細かな時間幅のタイムスロットごとの商品とし,一定の将来までのすべてのタイムスロットにおける通信帯域幅が先物商品として売買される市場を,帯域先物市場モデルとして提案している.5章では,競売機構における取引制度について,ワルラス調整アルゴリズム,応用一般均衡分析で用いられている不動点探索型アルゴリズム,証券市場で実際に用いられている板寄せアルゴリズムの3手法を,シミュレーションにより比較検討している.6章では,さまざまなネットワーク需要のケースを想定し,板寄せを用いた資源割当てシミュレーションにより,本モデルの有効性を検討している.7章では,本研究の成果と今後の課題について述べている.
- 2004-01-01
著者
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石西 正幸
東京工業大学大学院総合理工学研究科
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石西 正幸
東京工業大学 大学院総合理工学研究科
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石西 正幸
東京工業大学大学院総合理工学研究科知能システム科学専攻:(現)航空自衛隊航空システム通信隊保全監査群システム監査隊
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