水晶腕時計の環境特性
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概要
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水晶腕時計の各種環境特性に関する一連の試験研究が, 昭和50年度に日本時計検査協会で行なわれ, この結果は別に印刷公表されている。この内, 特に温度特性に関する結果が, 日本時計学会秋季講演会 (1976・9・25) で報告された。この報告内容を要約すると, 水晶腕時計の歩度が温度変化に対してどのように変化してゆくかを中心に実験調査したもので, 主に次のことが結論として導き出された。1)温度補償の有無によって, 温度特性がいろいろと異る。2) 高温側と低温側で温度特性が異る。3)温度補償付の場合, 温度変化があった当初においては, 温度補正されない歩度をとり以後段々と補正されてゆくことから, 温度特性には静的な温度特性と, 温度変動のある実用時の温度特性の2種類があると思われる。4) 温度ヒステリシスも, 高温側においては無視出来ない値が観測された。この報告の全容は, すでに日本時計検査協会の試験研究報告書 (昭和50年度) に公表されているので, こゝでは本文を省略した。読者はこれを参照して載きたい。
- 社団法人日本時計学会の論文
- 1977-03-15