プロセス協調のための2重木
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概要
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多様なプロセス協調問題を効率良く解くための基本機構である2重木を提案する.2重木はカレントとネックストの二つの2進木(ノードは調整プロセス)で構成され,次の特徴を持つ.(1)要求プロセスをリーフ・ノードとするカレント木とネックスト木を構成して,要求プロセスを2グループに分ける.(2)カレント木内のプロセス間で繰り返し使える通信チャンネルを構成する.(3)並列プレフィックス演算のような基本演算を実行する機能を持つ.カレント木が使用されている間ネックスト木は成長し,次フェーズでは両木は役目を交替するので,2重木は2重バッファと同様な動作をする.カレント木のサイズは指定可能である.2重木の効果を示するため,キャッシュ一致処理用ディレクトリの構成アルゴリズムなどの例を示す.プロセス協調を高速化するには,2重木をネットワーク上で構成し調整プロセスを各ネットワーク・スイッチ内に置く.この場合,要求転送用と結果返送用の両ネットワーク・スイッチは同じ構造になる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-12-13
著者
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