N^2個の論理値を扱うテストパターン生成アルゴリズム
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概要
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近年,論理回路の故障診断方式はスキャン設計を前提にした分割診断方式が主流になりつつある.分割診断方式においては,回路分割時に不確定値Uが生じるため,テストパターン生成アルゴリズムはUに対処する必要がある.その最も簡単な方法は従来の論理値にUを追加することであるが,この方法では,信号線の状態把握が不十分なため,テストパターンが存在するのにそれを生成できないケースやバックトラックを引き起こすケースが生じる.そこで,FANをベースに36値の論理値を扱うN^2-Vを考案した.N^2-Vは,論理値を正常値成分と故障値成分に分離して扱い,含意操作と後方追跡の各々を正常値成分に関する操作と故障値成分に関する操作に完全に分離する.この方法によりN^2-Vは,論理値拡張に伴うアルゴリズムの複雑化を低減し,多値を容易に扱えるという特徴を持つサンプル回路での評価を通じて,N^2-VはUを追加した6値FANと比べて,より少ないバックトラック回数で高検出率を達成できることを確認した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-09-15
著者
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