植物ウイルスの感染と増殖に関する研究 : (1) キウリモザイクウイルス感染葉に見られる呼吸の異常
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
The respiration rates of leaves systemically infected with CMV (ordinary strain) were compared with those of locally infected leaves. Nicotiana tabacum (Bright Yellow) was used as the systemic infection plant and Vigna sinensis Endl. (variety Kurodane-Sanjaku) as the local infection plant. The upper surface of the leaf of a given position was inoculated by rubbing with the sap expressed from tobacco leaves infected systemically by CMV. After inoculation, respiration of detached infected leaves were measured periodically with a Warburg respirometer. 1. The increase in respiration of leaves infected by CMV was observed immediately after the inoculation in the systemically infected plants as well as locally infected plants. The rate of increase in the systemically diseased tobacco leaves was greater than that of locally infected cowpea leaves. 2. In the systemically diseased leaves, the respiration increased until 24 hrs. after the inoculation, then decreased to the rate of respiration in healthy leaves within the subsequent 48 hrs. This remarkable increase in respiration apparent simultates with the those of multiplication of the virus, suggesting its relation to the formation of the virus. 3. In the locally infected cowpea leaves, the rate of respiration showed two peaks, namely at the 9th hour after the inoculation and during a period from the 13th to the 17th hour, the latter being in accord with the development of local lesions. 4. The first peak on the curve of respiration in cowpea leaves, seems to correspond to the peak on that of systemically infected tobacco leaves. Judging from the experiments on enzyme inhibitors and observation on the development of local lesions, the second peak is considered to be related to the multiplicaion of the virus, but to the activity of the polyphenol oxidase. Thus, the process of the increase in respiration in the local infection during a period of a few days after inoculation.
- 日本植物病理学会の論文
- 1963-06-30
著者
関連論文
- (69) 馬鈴薯種薯の温湯處理に關する研究
- (7) いもち病によるイネのズリコミ症に関する研究。第5報 : ズリコミ症状発現葉の組織的変化 (イネの病害(昭和37年度日本植物病理学会大会講演要旨))
- (41) いもち病によるイネのズリコミ症に関する研究, 第3報 : ズリコミ症発現経過の時間的観察 (その他(昭和36年度日本植物病理学会大会講演要旨))
- (1) 温度環境と稲のイモチ病抵抗力との関係 : II. 生長点位置の温度の影響 (稲の病害(昭和35年度日本植物病理学会大会))
- (2) 温度環境と稲のイモチ病抵抗力との関係 : I. 気温水温相互の変化の影響 (稲の病害(昭和33年度 日本植物病理学会大会講演要旨))
- (15) 葉稲熱病々斑周辺部の珪酸沈積 (稲の病害(昭和33年度 日本植物病理学会大会講演要旨))
- (6) 微量金属元素の病害抵抗性に及ぼす影響 第4報 (稲の病害(昭和32年度 日本植物病理学会大会講演要旨))
- 褐条病に対するシコクビエ品種の抵抗性差異
- (12) キュウリ斑点細菌病に関する研究(1) : Spray gunによる接種 (昭和52年度地域部会講演要旨(東北部会))
- (4) Botrytis cinereaのソラマメ葉上での付着器形成について (昭和45年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (5) Botrytis cinerea によるソラマメ感染組織におけるフェノール集積と酵素活性 (東北部会講演要旨)
- (13) Botrytis cinereaに対するソラマメ熱処理葉の感受性 (昭和42年度地域部会講演要旨(東北部会))
- (8) うどんこ病菌の生理学的性質 : 分生胞子について (夏季関東部会講演要旨)
- (240) CMV感染ササゲ葉における局部病斑の形成とピリジンヌクレオチドレベル (昭和52年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- イネいもち病菌の分生胞子形成に関する研究 : II. 分生胞子形成の各段階に及ぼす光の影響
- (30) CMV(0)粒子およびその集塊の形態変化について (昭和51年度地域部会講演要旨(東北部会))
- (27) 酸化不飽和脂質によるウイルス増殖阻害 (昭和51年度地域部会講演要旨(東北部会))
- (8) イネいもち病菌の培養菌叢に形成される分生子柄母菌糸 (昭和51年度地域部会講演要旨(東北部会))
- キュウリ・モザイク・ウイルス感染ササゲ葉における過敏感反応時の脂質過酸化反応
- キュウリ・モザイク・ウイルス感染ササゲ葉で生産される局部病斑形成阻害物質の分離と同定
- (199) CMVに感染したササゲ葉における脂質過酸化反応 (昭和51年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (197) CMV粒子集塊の構造と安定性について (昭和51年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (18) いもち病菌の分生子柄上での分生胞子形成反応に及ぼす光と温度の影響 (昭和50年度地域部会講演要旨(東北部会))
- (13) CMV の増殖に及ぼす Actinomycin D (AMD)の影響 (昭和50年度地域部会講演要旨(東北部会))
- (12) CMV 感染ササゲの壊死斑部細胞に認められるロマゾーム様膜構造 (昭和50年度地域部会講演要旨(東北部会))
- (11) CMV 感染ササゲ葉から分離された抗ウイルス性物質の同定 (昭和50年度地域部会講演要旨(東北部会))
- イネ白葉枯病に関する研究 : II 病斑組織の加水分解酵素について
- イネいもち病菌の分生胞子形成に関する研究-1-分生胞子形成に及ぼす光の影響 (日本菌学会創立20周年記念号)
- (225) CMV感染タバコのモザイク葉細胞の葉緑体の異常について(続) : Benzyladenineの影響 (昭和50年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (219) CMV感染ササゲ細胞の過敏感死 (昭和50年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (156) 局部感染宿主で生産される抗ウイルス性物質について (昭和49年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- 植物ウイルスの感染と増殖に関する研究 : VII. CMV感染タバコ葉における葉緑素の分解
- (167) ウイルス病におけるモザイク病徴の形成
- 植物ウイルスの感染と増殖に関する研究 : VI. キュウリ・モザイク・ウイルス感染組織の代謝変動の解析
- (125) パラフィルム膜を通して得たアブラムシ吸汁液中の所謂 "唾液" の検討
- (11) アブラムシの吸汗によって生ずる2, 3の葉内成分変化について (東北部会講演要旨)
- (198) 植物細胞およびウイルスに対するアブラムシ唾腺磨砕液の影響 (昭和47年度 日本植物病理学会大会)
- (13) Stylet-borne virusの虫媒伝染 : 口針の役割について (その1) (東北部会講演要旨)
- (184) 薬害による落葉に関する研究 落葉促進物質 (2) : アルカロイド沈降試薬で沈澱する物質 (殺菌剤(昭和41年度日本植物病理学会))
- 日本植物病理学会五十年の歩み
- 植物ウイルスの感染と増殖に関する研究 : (1) キウリモザイクウイルス感染葉に見られる呼吸の異常
- (142) 薬害による落葉の研究 : (3) 生成する落葉促進成分の分離 (殺菌剤(昭和37年度日本植物病理学会大会講演要旨))
- (173) Leaf blade abscission の組織の変化 (殺菌剤および薬剤防除(昭和36年度日本植物病理学会大会講演要旨))
- (39) Taphrina 属菌の栄養生理。 (菌類,細菌類の生理(昭和36年度日本植物病理学会大会講演要旨))
- (82) 殺菌剤による落葉に就て (殺菌剤(昭和33年度 日本植物病理学会大会講演要旨))
- 黒痘病に対する大豆の病斑形成及び抵抗過程
- わが国学会に於ける研究の動向
- (71) 大豆黒痘病に就いて (第3報) : 病原菌の栄養生理 (いも,まめ,特用作物の病害(昭和33年度 日本植物病理学会大会講演要旨))
- (73) 大豆黒痘病に就いて (第2報) : 罹病性及び抵抗性品種の病斑比較解剖 (特用作物の病害(昭和32年度 日本植物病理学会大会講演要旨))
- (90) 大豆黒痘病に就いて (昭和31年度大会)
- II. イネのイモチ病抵抗現象をめぐる生化学 (昭和30年度シンポジウム)
- II. 殺菌剤の効力試験方法に関する研究 (農薬に関するシンポジウム)
- 薬害による落葉に関する研究 (3) : 殺菌剤による落葉について
- (124) 稲の罹病性と等電位域との關係 (昭和28年度大会(2))
- (122) 稲の罹病し易い状勢時の代謝 (昭和28年度大会(2))
- (11) 農藥の生物的檢定法に關する研究 I. : 胞子發芽法について
- (195) タバコ葉におけるアルファルファモザイクウイルスの移行, とくに接種部位による移行の違い (昭和46年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (11) タバコ中肋の接種部位によるAMVの移行差異 (東北部会講演要旨)
- (122) 葉内でのウイルスの水平的移行について (昭和45年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- 植物ウイルスの感染と増殖に関する研究 : V. キュウリモザイクウイルス感染の可溶性たんぱくとイソ酵素の変化
- (16) CMV 感染葉の呼吸 とくにウィルス系統による呼吸経過の相違について (昭和43年度地域部会講演要旨(東北部会))
- (2) CMV感染によるタバコ葉細胞の形態変化 (昭和42年度地域部会講演要旨(東北部会))
- (24) CMV の増加と葉内 RNase 活性 (昭和40年度地域部会講演要旨(東北部会))
- (6) イネ白葉枯病に関する研究 II : 病原細菌および罹病葉の加水分解酵素活性について (東北部会講演要旨)
- イネ白葉枯病原細菌の成分と罹病葉身の成分含量との関係
- イネ白葉枯病に関する研究 (I) : 感染にともなうイネ葉の炭水化物, 窒素化合物, リン酸化合物の変動
- 水耕上に於て藥劑注入が稻の生育及び罹病性に及ぼす影響に就て (3)
- 水耕上に於て藥劑注入が稻の生育及び罹病性に及ぼす影響に就て (2)
- 水耕上に於て藥劑注入が稻の生育及び罹病性に及ぼす影響に就て (1)
- 麥類の菌核病に就て
- 大麥及〓麥の腥黒穗病に就て (豫報)
- 百合モザイック病の種子傳染に關する實驗
- 百合モザイク病のX體に就て(豫報)
- 稻條葉枯病に就て
- 百合のモザイク病に就て (昭和八年四月總會講演要旨)
- 小麦立枯病による被害評価についての一試案
- 小麥立枯病に依る被害標價についての一試案(II) (昭和26年度夏季關東部會)
- 黄蜀葵の疫病
- 籾摺機を異にして調製せる玄米上の菌類
- 大氣中に浮游せる菌類
- 馬鈴薯輪腐病病原細菌の熱に對する抵抗力 : 1. 病原細菌を浮遊させた溶液の各種成分並に水素イオン濃度の影響 (昭和24年度夏季關東部會)
- (19) 微量金屬元素の病害抵抗性に及ぼす影響 第3報 (昭和29年度大会(1))
- (121) 微量金屬元素の病害抵抗性に及ぼす影響(II) (昭和28年度大会(2))
- (98) 各種金屬イオンの稻熱病及び胡麻葉枯病の發生に及ぼす影響 (第1報) (昭和27年度大會 (2))
- 石山信一先生 : 明治21年-昭和16年
- 翠菊及び百日草の立枯病
- グラヂオラスの菌核病
- 水稻黄化萎縮病の傳染環に就て (農學會臨時大會植物病理部會講演要旨)
- 麥類雪腐病に就て
- 農民叢書 第九編, 病蟲篇, 鍬塚喜久治氏著, 四六判, 縱組236頁, 2圖, 定價50錢, 名古屋市押切驛前, 武藤産業書房發行
- 不純なる培養より細菌を除去する方法
- 海草灰及び藁灰を加へた水耕液に培養した水稻の生育とイモチ病との關係
- PERONOSPORA 屬菌2種
- 菜豆の綿腐病
- 菜豆の綿腐病に就て
- 百合疫病
- NOZEMIA屬に就て
- 麥類の黄枯病に就て (昭和八年四月總會講演要旨)
- 水稻の黄班性萎縮病に關する研究
- 粟の「サゝラ」病原菌に關する研究