統一的設計方法論に基づくソフトウェア設計システム
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概要
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ソフトウェア開発の成功の可否は,設計をいかにうまく行うかどうかに大きく依存する.本論文では,モジュールの呼び出し関係を中心としたモジュール分割法とデータフローを中心としたモジュール分割法を融合した統一的設計法を導入し,この設計法に基づいたソフトウェア設計を効率化する設計システムについて述べる.この新しい設計法では,システムを複数要素の結合として表現し,各要素をさらに下位の複数要素を結合したシステムとして設計する.この詳細化をプログラムモジュールの切り出しとその仕様定義に至るまで段階的に進める.分割法に一定の規則を設定し,ある段階で呼び出し関係で結合された要素が次の段階ではデータフロー結合のシステムとして設計でき,またその逆も可能となるようにしている.これにより,それぞれの場面に段も適した分割法が選択でき,広い分野にわたり適用可能な方法論と趣っている.設計システムはこの方法論に沿った設計を表現する設計言語とそのプロセッサからなる,設計言語は主としてモジュール間関係を形式的に表現するものである.プロセッサは,この言語で谷かれた設計情報を設計データベースに登録し,一貫性の解析を行い,各種設計文書を自動生成する.さらに,この方法論で設計されたシステムを既存のプログラミング言語で実現するための簡単な仕掛けが用意されている.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1980-05-15
著者
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