Java2Cトランスレータにおける例外処理の実現
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概要
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Java2Cトランスレータの開発にあたっては, JavaにあってC言語にない機能の実現方法が問題になる.それらの問題の1つに例外処理がある.例外処理はJavaのほかにC++なども提供する機能であり, プログラム実行中に例外的事象が発生した箇所から, それに対処するルーチン(ハンドラ)まで大域的にジャンプ可能にする.例外処理の実現方法には, 表引き法, setjmp法, 2返戻値法の3種類があるが, Java2Cトランスレータで利用可能なものは後2者である.本論文では, setjmp法と2返戻値法について, Java2Cトランスレータで実現するにあたり問題となる点を指摘する.また, SPECjvm98を用いた性能評価からこれらの方法を比較する.評価の結果, 全ベンチマーク項目で2返戻値法がsetjmp法より実行を高速化し, その差が平均で1.53%に達することが分かった.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2001-11-15
著者
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