Langtonの自己増殖ループをもとに構成した構造解消可能型自己増殖ループ
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
生命の死という現象には, 機能破綻と構造解消という2つの側面がある. 本研究では, 後者をモデル化してその意義を考察するため, 既に機能破綻としての死が備わっているLangtonの自己増殖ループ(SRループ)^<1)>に, 新たに構造解消機能を導入して「構造解消可能型自己増殖ループ(SDSRループ)」を構成した^<2)>. 具体的には, SRループを構成するのに用いられたセルラオートマタ(CA)の状態集合に解消状態'8'を導入し, さらに状態遷移規則に幾つかの変更を加えた. この変更によりSDSRループは, 自己増殖に必要な空間が不足するなどの困難な状況に遭遇した際に自分自身の構造を解消する能力を得た. システム全体の中で一部のサブシステムが消失するというこの仕組みにより, SDSRループの個体群は, 動的な安定性と潜在的な進化可能性とを持った特徴的な振舞いを示すようになった. 本稿では,SDSRループの構築の方法とその振舞いについて詳しく紹介し, それらに関連した幾つかの考察を述べる.
- 1999-02-15
著者
関連論文
- プログラムされた自己解体モデルによる進化システム
- 高速大容量情報通信環境における高精細度動画像伝送評価用映像の開発
- Langtonの自己増殖ループをもとに構成した構造解消可能型自己増殖ループ
- Langtonの自己増殖ループをもとに構成した構造解消可能型自己増殖ループの挙動に関する考案
- "プログラムされた自己解体モデル"検証のための高並列仮想生命個体群シミュレータの開発(並列処理)
- Langtonの自己増殖ループへの構造解消機能の導入