可変長レコード用関係データベース処理エンジンの試作とソート処理性能の評価
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概要
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ソーティングは計算機システムにおいて多用される基本的な操作であり,近年のVLSI技術の進歩により,ソーダと呼ばれる専用ハードウェアの研究が活発に行われている.ソーダの応用分野の1つにデータベース処理があり,データベース処理において可変長レコードの取扱いは不可欠である.そこで,筆者らは,関係データベースシステムに接続され,複数のフィールドからなる可変長レコード内の,任意の1つの固定長または可変長フィールドをキーとして,ソートを含む関係代数演算の実行を支援する関係データベース処理エンジンを試作した.エンジンはその基本構成要素として,12段のセルからなるパイプライン2ウェイマージソータをもつ.可変長レコードのソートにおいては,レコード長のばらつきにより,セノレにおいて前のマージ処理の終了待ちが発生する.このため,総データ量が同じである固定長レコードソートよりも,一般に処理時間が長くなる.本エンジンでは,レコードからキーフィールドを切り出してソーダに入力するキー切出し方式を採用し,前のマージ処理の終了待ちを低減した.また,可変長キーのマージ処理に必要な制御,情報をタグとして付加することにより制御を簡単化し,処理速度を低下させることなくハードウェア量の削減を実現した.試作したエンジンのソート処理レートは2.67メガバイト/秒であり,ソート処理性能を,解析と実測により評価した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-08-15
著者
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伊藤 英則
(財)新世代コンピュータ技術開発機構
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伊藤 英則
財)新世代コンピュータ技術開発機構研究所
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伊藤 文英
(財)新世代コンピュータ技術開発機構研究所
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伊藤 文英
Icot
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島川 和典
(株)東芝情報通信システム技術研究所
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東郷 一生
(株)東芝青梅工場
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松田 進
(株)東芝青梅工場
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大場 雅博
(株)日立製作所システム開発研究所
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松田 進
(株)東芝青梅工場コンピュータハードウェア開発部
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大場 雅博
(株)日立製作所
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島川 和典
(株)東芝情報処理・機器技術研究所開発第七部
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