競争的環境下の情況判断を支援するエキスパートシステムの知識処理方式
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概要
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競争的環境下では,相手側の欺瞞や情報隠蔽などにより,情況判断の入力として得られるデータは,不信頼・不完全なものである.重要なデータほど入手困難なのが普通であるし,確率など数字上ではありそうにない情況や行動がかえって要注意のことも多い.一方,大量・複雑で,変化の激しい情報にもかかわらず相手の可能行動の大局的・的確な把握を常に行い,脅威の有無を迅速に判断することが要求される.本論文は,組織対組織間の競争的環境下での情況判断を支援するエキスパートシステムの基本方式を提案し,実験システムを作成してその有効性を評価する.提案システムは,センサやデータベースからの入力データをもとに情況判断に必要な情報を合成し,そこから自動的に,あるいは専門家の指示により情況情報を分析・表示する.知識ベースを利用するが,前述のとおり問題の性質が悪いので,不確実性に対して,確信度(CF)による近似推論的なアプローチをとることはしない.替りに,分析すべき仮定的ケースを自動的に設定するための知識と,専門家の操作履歴などからそれを獲得する機構と,これらの知識処理を高度グラフィクスに統合した直観的で効率的な情況判断インタフェースにより,競争的環境下でも迅速で抜けの少ない情況判断を可能とする.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1987-02-15
著者
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