立体形状の多面体近似システム
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概要
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物体の立体形状を機械内部に表現することは, 多くの分野で重要な課題である. 工業分野で扱われる部品の多くは, 基本的な立体図形をもとにした集合演算により再現できるが, 自由曲面を有する部品や自然界に存在する多くの物体の形状モデルを形成するためには, 物体表面の位置を実際に測定する必要がある. 本論文では, 物体の立体形状を近似したソリッドモデルの多面体を形成する一手法と, それを全自動的に行うシステム構成について述べる. 本システムでの形状モデリングは以下のように行う. 物体のある方向への2次元投影像とその投影中心から, 物体の存在領域として無限の錐体域を仮定する. 多くの投影像に関して同様の錐体域を仮定し, これらすべての錐体の相貫により得られる立体図形を物体の近似多面体とする. 投影像はTVカメラを用いて短時間に非接触で得られるので, 静止剛体のほか生物体, 流動体等の経時変化あるいは変位, 変形を伴う物体に対しても適用可能である. 物体像の投影方向は任意に設定できるので, かなり複雑な立体形状でも再現が可能である. また, この近似多面体は絶対座標系で記述されているので, 物体の形状把握ならびに姿勢や運動の認識が可能となる. 物体像の輪郭線に現われない形状特性は多面体に表現できない点が本手法における原理的な限界であるが, 目的によっては十分適用可能なシステムであることを具体的な適用例により示す.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1984-09-15
著者
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