マルチプロセッサ方式におけるプロセッサ間通信方式と通信特性について
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概要
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平等マルチプロセッサ方式は, 単一CPU方式に比べて高性能化, 低価格化が期待される反面, 各種分割損や通信オーバヘッドなどの不利な面も存在する. ここでは平等マルチプロセッサシステムの各プロセッサ間で行われる通信方式の違いによる通信オーバヘッドの差異を評価する. そのため, まず通信方式を分類して4つの代表的な方式モデルを抽出し, その各々について運ばれる通信量, 通信オーバヘッドによるスループットの低下, 通信待ち時間などを求めて比較した. 従来, マルチプロセッサにおけるプロセッサ間の結合方式の性能評価では, 結合媒体(メモリやチャネル)へのアクセス競合を評価するモデルが主として用いられてきた. しかし, 通信方式によっては受信側のプロセッサの状態を無視することはできない. 本論文では通信要求元, 通信媒体, 通信相手の3者を含めたモデルによって評価した. その結果によれば, たとえば各プロセッサからの通信要求の小さい場合は通信媒体の共用, 非共用の差は小さく, むしろ通信時に相手プロセッサが独自の仕事を続けられるかもしくは通信処理に専念しなければならないかと言った方式上の差異の方が大きく性能に影響することなどが分かった.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1981-01-15
著者
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