グラフ処理用言語GML-56
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概要
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我々は, 視覚的に把握しやすいというグラフの利点を生かしたグラフ処理言語GMLを既に提案し実際にインプリメントしてきた. 本論文は, このシステムをTOSBAC 5600計算機のTSS環境下に移行する機会にGMLに検討を加え, これまでの経験に基づいて再設計されたグラフ処理言語GML-56について述べる. GML-56プログラムは二つの部分から成る. 一つはプログラムの制御をつかさどる部分で, これはいくつかのGML-56ライブラリ・ルーチンを含んだ Fortranプログラムの形をとる. 他の一つはグラフの変換規則であり, これは二次元に表現された1対のグラフによって表わされる. 本論文はまずGML-56の言語仕様について述べる. GMLとの主な相違点は, 使用環境の違いのためブロック線図によるプログラム制御の表現を Fortranベースのテキストに変更したこと, グラフの表現能力や変換機能をより強化するため辺のラベルを導入し点の分離や重ね合せを可能としたこと, backtrackingを容易に行えるようにしたこと, 等である. さらにGML-56プログラムの例を示す. これは与えられた連結無向グラフのブロックを認識するもので, 出力として一つのブロックを1辺に対応させたグラフを求めている. 最後にGML-56およびグラフ表現方式についての評価を試みる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1979-09-15
著者
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