数式処理言語ALとその処理方式
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概要
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数式処理システムのインプリメンテーション方法についてみれば, LISPをホスト言語とするシステムでは数値計算も数式処理と同様のリストを介して処理しているため数値計算の性能が劣る. 一方FORTRAN, PL/Iをホスト言語とするシステムでは, 数値計算速度が速いという利点があるが, 通常プリコンパイル方式がとられるため, 会話処理に適さずまた会話処理と一括処理の連続性に欠ける. これに対し数値計算処理が速く, 会話処理と一括処理を統合したクローズドタイプの数式処理言語AL(Algebraic Language)を開発し, その評価を行った. 本論文ではALにおける数式処理と数値計算機能の混合形式, 数式表現を構成する名詞要素と動詞要素の扱い方, その他の言語処理方式, 評価結果等について述べる. ALにおける言語処理方式により, 数値計算速度が向上していること, クローズドタイプの数式処理言語ではインタプリタ方式はコンパイラ方式に比べて悪くないこと, また代表的な多項式処理を例にとり, 簡単化機能のきめ細かな使用により処理時間が短縮できること, n-ary トリーデータ構造はバイナリートリーデータ構造に比べて2割近くメモリ節約が可能なこと等が示される.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1979-03-15
著者
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