日本文の可読性の測度と表示速度への応用
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概要
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本論文では,学年レベルを基準とした新たな日本文の可読性の測度(RGV;Reading Grade Valueと呼ぶ)を定義する.さらに,RGVの1つの応用として,コンピュータディスプレイに表示する文書のスクロール速度を,RGVの値に応じて設定する方式を提案し評価する.まず,小学校から高等学校までの国語の教科書に掲載された文書中の,文字種や句読点などの字面要因の統計量を対象に因子分析を行い,高い寄与率を示す要因を選択する.これらの要因を説明変数として,学年レベルを目的変数とする重回帰分析を行い,その結果得られたひらがな,カタカナ,句点の3つの要因を変数とする線形式により,RGVを定義する.次に,文書のRGVの値と,ディスプレイ上に表示した文書を人が読む際の黙読速度に,相関があることを実験により示す.この性質を利用して,文書のRGV値に応じてスクロール表示速度を設定する方法を述べる.さらに,表示速度が一定の方式との比較実験結果から,RGVにより速度を設定する方式が,読み手の黙読速度に,より適合していることを示し,RGVの有用性を確認する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1991-12-15
著者
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