並列プログラムデバッグのための可視化ツール
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概要
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並列プログラミングを困難なものとしている要因のひとつに,並列デバッギングの困難性があげられる.従来の並列デバッガは通信の動作状況をユーザに示すことに重点が置かれていたが, これだけでは不十分であり,プログラムの動作状況をユーザが理解しやすい形に加工して表示することが有効である.本稿では,並列プログラムの挙動を簡易に可視化することのできるツールの提案,試作および評価を行う.提案するツールは,既存の逐次デバッガを通じてプログラム中の変数の値を取得し,その値をもとにプログラムの挙動の可視化を行う.このため,可視化に際しソースプログラムの変更は必要ない.また,どのように表示するかについてユーザの意図を反映するため,可視化のためのテンプレートを動的に選択できる構成をとる.さらに,並列プログラムの停止位置や停止条件の設定を柔軟に行えるという特徴を持つ.本可視化ツールをワークステーションクラスタ上の仮想計算機(PVM)上に実装し,いくつかの例題を用いて効果を確認した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1996-07-15
著者
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久保田 和人
新情報処理開発機構 並列応用東芝研究室
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小柳 滋
新情報処理開発機構並列応用東芝研究室
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久保田 和人
株式会社東芝研究開発センター
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小柳 滋
株式会社東芝研究開発センター
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川倉 康嗣
株式会社東芝研究開発センター
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久保田 和人
新情報処理開発機構
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