雲画像の領域分割およびランレングス統計量とフラクタル次元による雲種の識別
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本論文は,雲画像における雲領域を抽出するための領域分割法と雲種を識別するための有効な特徴パラメータを提案し,それらによる雲種の識別法を与えている.対象とする雲種は,代表的な雲である巻雲,巻積雲,積雲の3種類としている.雲の領域は多様な濃度分布および形状を呈する.また,一部の雲種では雲と空との境界が暖昧である.一方,空の領域の濃度分布は比較的均質である.本文では,このような性質を有する雲画像に有効な領域分割法として確率的弛緩法の利用を提案し,その初期確率の与え方を示す.雲種の識別では,雲の形状が不定あるいは多様であるため,幾何学的な形状を特徴パラメータにすることは難しい.そこで,本文ではテクスチャ特徴を表す濃度勾配方向ランレングス,形状の複雑さを表す等濃度線フラクタル次元および雲と空との境界のエッジ強度を定義し,それらが各種の雲の特徴パラメータとして有効であることを示す.最後に,これらの特徴パラメータを用いて雲種を識別する手順を与える.
- 1994-05-15
著者
-
小川 秀夫
愛知教育大学情報教育講座
-
小川 秀夫
愛知教育大学教育学部総合科学課程情報科学コース
-
笹根 成哉
エムエムシーコンピュータリサーチ
-
笹根 成哉
(株)エムエムシーコンピュータリサーチ
-
小川 秀夫
愛知教育大学情報科学コース
-
小川 秀夫
愛知教育大学
関連論文
- 画像処理によるキュウリの葉の病気診断
- 部分対応の結合と拡張による2次元物体形状の部分整合法
- ファジー弛緩法による2次元物体形状の部分整合について
- リアルタイム瞬き検出実現のための基礎実験
- 自然画像からの顔の検出
- フーリエ変換による画像のモーフィングについて
- 2次元パターン空間を利用した新しい点パターン・マッチング法
- 部分対応の結合と拡張による点パターン整合法の改良(自然科学編)
- 確率的弛緩法による樹木画の領域分割
- 濃淡顔画像集合を用いた目領域の抽出
- D-12-40 濃淡系列画像による目領域抽出
- 部分対応の結合と拡張による点パターン整合
- 雲画像の領域分割およびランレングス統計量とフラクタル次元による雲種の識別
- 複数の濃淡系列画像を用いた顔領域抽出
- D-12-41 複数の濃淡系列画像による顔画像の領域分割
- 確率的弛緩法を用いた樹木画の領域分割(画像情報)