回転を学習した複素 BP ネットワークのふるまい
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概要
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複素信号処理を想定して提案された複素BPは,実数値を用いる通常のバックプロパゲーション学習アルゴリズム(BP)を複素数へ拡張したものであり,重みパラメータの2次元運動構造,決定表面の直交性など通常のBPには見られない特性が備わっている.特に,2次元運動学習能力(図形変換能力)は,複素BPの著しい性質である.本稿では,その2次元運動学習能力のうち,回転角度学習能力を対象に数学的解析を行い,その定性的な性質を明らかにしたので報告する.得られた主要な結果は次のとおりである.(1)1種類の回転角度を学習した複素BPネットワークのふるまいを明らかにした.回転角度に関する汎化能力の(距離に関する)誤差は,未学習パターンと学習パターンの偏角の差に関する正弦関数によって表現される.(2)2種類の回転角度を学習した複素BPネットワークの回転角度に関する汎化能力の(距離に関する)誤差の評価式を与えた.(3)2種類の回転角度を学習した複素BPネットワークの回転角度に関する汎化能力の『(角度に関する)誤差が無視できるほど小さな値であるための十分条件』を求めた.最後に,計算機実験を通じて,これらの数値例を示し,解析結果の妥当性を確認する.
- 1993-01-15
著者
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