オブジェクト指向方法論(OMT)に基づく動的モデルからのJavaコード生成
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概要
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システムの動的モデルから実行可能コードを生成することは, 非常に重要な研究課題である.多くのCASEツールは, オブジェクトモデルすなわちシステムの静的構造から, ただヘッダファイルを生成するだけである.オブジェクト指向方法論(Object Modeling Technique : OMT)において, 動的な振舞いは状態遷移図からなる動的モデルによって表される.本論文では, 動的モデルから実行可能なオブジェクト指向コードに変換を行うための新しい手法について述べる.我々の手法では, 状態遷移図における状態をオブジェクトとして扱う.そのオブジェクトは, 状態のすべての遷移と動作をカプセル化したものである.遷移は状態オブジェクトの操作となる.ORタイプの状態階層は継承によって, ANDタイプの状態階層はオブジェクトコンポジションの概念を用いて実装する.我々は提案する手法を実際に実装し, 動的モデルの仕様から実行可能なJavaコードを生成するシステムdCodeを開発した.dCodeは, まず動的モデルを表現した状態図から表を作成し, その表からJavaコードを生成する.dCodeをRhapsodyを比較した場合, dCodeの方が実行速度においては約40%も効果的であり, 生成されるコードの量は5倍もコンパクトである.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1998-11-15
著者
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