SIMD型超並列計算機における素因数分解
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概要
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本論文では,SIMD型超並列計算機の新しい応用分野として素因数分解法の一つである楕円曲線法を考察する.SIMD型超並列計算機であるMasPar Mp-1上で楕円曲線法を実現して.得られる結果について述べる.楕円曲線法は分散処理が可能であり,実行時における分岐やループ回数の不揃いという問題が少ないため,SIMD型超並列計算機でも高い並列度が維持される.ランダム整数の素因数の理論を楕円曲線法に適用することによって,従来の逐次型計算機との戦略の違いを明らかにし,SIMD型超並列計算機におけるアルゴリズムを検討する.このアルゴリズムで,円分数の素因数分解を行った結果,円分数において最大41桁の素因数が見つかった.また,b^n±1の形をしたカニンガム数の分数にも成功した.これらの結果は現在のところ楕円曲線法において世界的な水準に匹敵するものであり,SIMD型超並列計算機が大きな整数を素因数分解するのに非常に適していることが示された.
- 1995-11-15
著者
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