ファジィスプライン曲線同定法を用いた手書きCAD図形入力インタフェースの試作
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概要
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本論文では,手書き描画による曲線プリミティブ同定手法として提案されている「ファジィスプライン曲線同定法(Fuzzy Spline Curve Identifier, FSCI)」を核とした,手書きCAD図形入力インタフェースを提案している.FSCIはCADで通常取り扱う図形の構成要素として最小限必要となる7種類の曲線プリミティブ(線分,円,円弧,楕円,楕円弧,閉自由曲線,開自由曲線)のすべてを手書き描画動作から同定する.本インタフェースは,このFSCIによる曲線プリミティブ同定を基にしたボトムアップアプローチによってCAD図形入力インタフェースを実現する.このため,本インタフェースは,通常の図形入力用途に必要な曲線をすべて入力できるとともに,CADアプリケーション本体に対して高い独立性を保つことができる.従って,本インタフェースのアプローチは既存の種々のCADシステムに柔軟に適用でき,一般性の高い手書きCADインタフェースの構築法を与える.本論文では,FSCIに「幾何曲線図形編集機能」と「スナッピング処理」を組み合わせ,さらに,ペンによる直接的なユーザインタフェースを構築することにより本インタフェースのプロトタイプを実現した.このプロトタイプを用いた実験の結果,本インタフェースによって,通常のCADで用いる7種類の曲線プリミティブすべての入力を手書き描画表現を有効に利用して行えることが確認された
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-02-15