隠れマルコフモデルを利用した遺伝子発現情報と位置情報の統合(<特集>情報融合)
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概要
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bioinformaticsの分野では多種多様な生物情報が存在し,これらの情報の統合解析が重要な課題となっている.その中でも遺伝子発現情報と位置情報の統合は,癌発生のメカニズムを担う染色体異常領域(欠損/増幅)を推定するうえで重要である.本稿では,染色体の状態(欠損/正常/増幅)を隠れ状態,発現量を出力値とした,隠れマルコフモデルを用いた情報統合手法を提案する.提案モデルは,(1)状態遷移確率はノード(遺伝子)間の距離に依存(遺伝子は染色体上で非等間隔),(2)観察される出力値は連続値(発現量),という2つの特性を有し,遺伝子間の距離を考慮に入れて,領域としての発現量の増加・減少を評価することができる.本手法を肺癌細胞株から得られた遺伝子発現データに適用することにより,従来手法を上回る精度(61%)と再現率(74%)で染色体欠損・増幅領域を推定できることを示した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2004-06-15
著者
-
石川 俊平
東京大学先端科学技術研究センターゲノムサイエンス
-
油谷 浩幸
東京大学先端科学技術研究センター
-
加納 真
日本アイ・ビー・エム株式会社東京基礎研究所
-
油谷 浩幸
東京大学先端医学研究所
-
油谷 浩幸
東京大学先端化学技術研究センター
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