固体地球(2.地球シミュレータの応用)(<特集>地球シミュレータ)
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概要
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地球科学的にみれば,地球の内部は固体というよりも,むしろ流体に近い.地球の中心近くに存在する外核と呼ばれる領域は液体状の鉄でできているし,その外核の周囲をとりまくマントルは固体(岩石)だが,10cm/年のオーダーのゆっくりとした速度で熱対流運動をしている.外核中の液体鉄も対流運動をしており,そこでの電磁誘導によって外核が一種の発電機として働いている結果,地球の磁場ができている.コンパスが北を指すのは,このためである.またマントル対流は,プレートテクトニクスとして知られる地球表面のプレート運動の源であり,多くの地震・火山活動はこのプレート運動の帰結である.本稿では,固体地球科学の多彩な研究テーマの中から,地磁気の起源の解明を目指した計算機シミュレーションを中心に紹介する.
- 2004-02-15