704. 群馬県利根郡片品村戸倉, 片品川上流域に小規模に露出する戸倉沢層から, つぎのような手取型の植物化石が得られたので記載・報告する
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概要
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Asplenium dicksonianum, Adiantopteris sewardii, Cladophlebis sp. A, C. sp. B, Sphenopteris sp., Onychiopsis elongata, Cfr. Czekanowskia nipponica, Leptostrobus sp., およびPodozamites cfr. lanceolatus.以上はいずれも, 手取累層群の石徹白層群の植物群に共通するもので, これらの化石から判断する限り, 戸倉沢層は下部白亜系の石徹白層群に対比される。したがって, この事実は, さきの岩室累層から来馬型の植物化石が発見されたことと並んで, 古植物学的にも, 西南日本内帯が, 少くとも東北日本の片品川流域部に延長されることは確実と考えられる。戸倉沢層の植物化石は, その上部層のある層準に密集して産するが, 組成は単純である。また以上の戸倉沢層の植物化石のうち, Onychiopsis elongata以外のものは, 外帯の後期ジュラ紀および前期白亜紀植物群にはまだ知られていない。
- 日本古生物学会の論文
- 1979-07-15
著者
-
木村 達明
Tokyo Gakugei University
-
斉藤 茂
Yokohama-Minami Senior High School
-
東城 隆男
Kamo Junior High School
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