ヒューリスティックスを用いたロジックパズルの難易度自動評価(Session 2)
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概要
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パズルのような一人ゲームでは、一般にパズルの作者と回答者が存在し、一種のコミュニティーを形成している。一定のルールで複数のパズル問題が生成できる場合、作られた問題は作品と呼ばれ、良し悪しや難易度が生じる。こういったコミュニティーでは、作品は難易度や芸術性から評価される傾向があり、特に難易度は回答者にとって有用な情報であることが多い。本研究では、ロジックパズルを題材にして、パズルの熟達者がどのように問題を解いているのかを調査した。その結果、これら熟達者は、論理的な解法を適用しやすさから経験的な解法に変形して、解決していることが観察された。さらに詳しく調べると、23のルールと6つのヒューリスティックスに分類されることがわかった。ここでは、これら23のルールと6つのヒューリスティックスをすべてコンピュータに組み込んだ。さらに、熟達者が適用する順を調査して、適用しやすさの順に適用する自動回答システムを構築した。そして、熟達者とコンピュータに同じ問題を回答させて、熟達者の回答時間と6つのヒューリスティックスの利用頻度を比較して、難易度に関係しているヒューリスティックスを同定して、難易度を自動評価するシステムを提案する。
- 2005-09-05