創発的計算のためのモデルCCMによる問題解決における局所性の制御法
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概要
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CCM(Chemical Casting Model)は,たえず変化する環境に対してひらかれた創発的計算にもとづく問題解決法の確立をめざして開発した,非決定的(ランダム)に動作する計算のモデルである.CCMにおいては局所的な情報をつかって計算がおこなうが,局所的な極限においては解をもとめることはできない.したがって,計算,とくに評価関数の計算の局所性を制御して,局所最適点におちいらないように探索空間内での局所性を制御する必要がある.この報告では4つの局所性の制御法をしめす.それらは,触媒の加減,反応規則の合成またはトンネリング,シミュレーテッド・アニーリング(SA),フラストレーション蓄積法(FAM)である.これらを比較した結果,制約充足のばあいは触媒の加減とFAMが有効だが,これらだけでは従来法に計算時間のうえでおとるばあいがあることがわかった.また最適化のばあいはトンネリングすなわち反応規則の動的な合成が有効だとわかった.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-07-21
著者
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