岩手方言における母音無声化の変容
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概要
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【序】岩手方言における母音の無声化規則は地域によりバリエーションに富んでいる。本研究は,主要7方言の老年層記述データと,母音無声化が盛んな旧伊達藩地域の内陸部に位置する一関市方言と沿岸部に位置する三陸町方言における102名の多人数調査により得られたデータをもとに,当該地域における母音無声化について考察したものである。【目的と方法】本研究の目的は,第1に「各方言の無声化の規則化」,第2に「過去から現代老年層に至るまでの変容とそのメカニズムの推定」,第3に「現在の老年層から青年層にいたる変容の構造的・社会的・心理言語学的変容とそのメカニズム推定」,第4に「母音無声化規則のバリエーション推定」である。方法としては,第1の目的には構造的手法,第2の目的には比較的手法,第3・第4の目的には社会言語学的手法の一環として多変量解析を用いる。【結論】第1の結論:簡略化して示せば下表の左の規則群(1)〜(9)である。第2の結論:規則は(1)から(7)への方向性で発展し,方言としては表の左から右の方向性で発展したものと推定される。第3の結論:地理的・社会言語学的要因として「年齢」が強,「地域」が中,「性格」「方言評価-情的尺度」「方言評価-郷愁尺度」が弱程度の影響力を持つ。第4の結論は,一覧表として提示したが,紙幅の関係で省略する。[table]
- 2000-09-30
論文 | ランダム
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