日本漢音における反切・同音字注の仮名音注・声点への反映について : 金沢文庫本『群書治要』鎌倉中期点の場合
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概要
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日本漢音資料中には、反切・同音字注から作り出された「人為的漢音」が存することが指摘されている。しかし、そのような資料は、意外と少なく、経書訓点資料である高山寺蔵『論語』鎌倉期点には、「人為的漢音」が無いことがいわれていた。本稿では、鎌倉時代中期加点の金沢文庫本『群書治要」経部を調査し、以下の点を明らかにした。1.日本漢音として一般的ではない「人為的漢音」が存する。2.声点による声調標示も、反切・同音字注を反映した部分がある。3.声点による濁音標示も、反切・同音字注を反映している。本稿の検討の結果、経書訓点資料を一律に扱えないことが知られた。今後、各文献の調査を重ね、日本漢字音における反切・同音字注の役割を考察する必要がある。
- 2002-07-01
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