プラズマを応用した高速・無残留酸化エチレンガス滅菌法
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概要
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滅菌法として医療や食品分野において,高圧蒸気滅菌法や過酸化水素ガスプラズマ滅菌法あるいは酸化エチレンガス滅菌法などが広く利用されてきた,高圧蒸気滅菌法は短時間で滅菌でき環境にも無害であるが,耐熱性や耐湿性に乏しいものを処理できないという欠点がある.過酸化水素ガスプラズマ滅菌法は低温・低湿度で高速滅菌処理ができ有害なガスの残留も無いが,過酸化水素を吸収あるいは吸着する繊維製品,スポンジおよびセルロース類などを処理できない.また,過酸化水素ガスは浸透性が低いので良い狭腔構造の滅菌には不適である.酸化エチレンガス滅菌法は低い温度・湿度において滅菌処理ができ蒸気滅菌処理が難しいプラスチックやゴム製品などの滅菌に広く利用されてきたが,発癌性などの毒性がある.酸化エチレンガスの透過性は良い.本研究の目的は,酸化エチレンガスを用いる従来のガス滅菌法にプラズマを応用し,滅菌および残留物処理時間の大幅な短縮,並びに使用ガス量の大幅な低減が可能な高速・無残留酸化エチレンガス滅菌法を研究開発することである.本講演において,多相交流グロー放電により生成した減圧空気プラズマを従来の酸化エチレンガス滅菌法に応用し,処理時間を1/20以上短縮および使用ガス量を1/50以上低減し,かつ残留物をプラズマで高速に分解した新たな酸化エチレンガス滅菌法について,その実験結果を報告する.生物学的インジケータとして枯草菌芽胞を用い各処理工程の殺菌・滅菌効果を調べた.四重極質量分析器を用い残留ガス成分を調べた.
- 2003-04-01
著者
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松本 和憲
富山県立大学
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小原 隆宏
株式会社医器研
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松本 和憲
富山県大
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松本 和憲
富山県立大学工学部電子情報工学科
-
河野 稔
株式会社医器研
-
蟹谷 正史
富山県立大学工学部電子情報工学科
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河野 稔
医器研
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小原 隆宏
医器研
-
蟹谷 正史
マイクロジェニックス(株)
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