爐床下の熱流に就て
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概要
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爐床を通じて地中へ流れ込む熱、其れも特に定常で無い状態を取扱つたものである。Kellerの研究があるけれども、其れは単に近似解と云ふばかりで無く、果してどの程度に近似であるかも不明であつて安心出來難い。此論文中他にも假定があるけれども、就中根本的なものは、地表の温度分布である。又爐の内部の温度は場所に無關係で時間のみの函数であるとし、又爐の外部の夫は何處でも常に一定で室温に等しいと假定した。而して幅有限一定で長さ無限大な爐と圓形の爐とに就て数学的の解を求めた。其結果の式の形は一般には尚甚だ複雑であつて、實数を以て計算するのは大に厄介である。併し特別の場合例へば爐内の温度を急に或る一定の高温に昇した場合の基礎中の温度と時間との關係の如きは比較的簡単な形で求まる。此場合に就て数計算をしてKellerの式を吟味した結果、其れが最大50%程の誤差を含んで居る事を確かめた。
- 一般社団法人日本機械学会の論文
- 1932-03-01
著者
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