2000年におけるアトピー性皮膚炎の内服療法
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概要
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本学会の評議員(皮膚科医49人と小児科医101人)を対象に行ったアンケート調査の結果,アトピー性皮膚炎治療における内服療法の位置づけは以下のとおりであった. 1.まず治療的観点として皮膚科,小児科でほぼ一致して,「保護」と「炎症」がもっとも優先され,次いで「掻破」と「抗原」,最後に「精神』または「細菌」の順位で採用されていた.いずれも採用率は高く,広い観点から治療に取り組んでいるといえる. 2.内服療法中でもっとも頻用されるのは「抗ア」と「抗ヒ」であったが,外用療法との比較においては「スキン」と「ス外」にはやや及ばなかった. 3.「抗ア」と「抗ヒ」を除く内服療法は,皮膚科,小児科ともにすべて採用率は低かった. それには重症の治療,合併症の治療の他に,いろいろの考え方による治療が含まれる. 4.ステロイド内服治療は皮膚科の超重症,急性増悪の症例でよく処方されていたが,治療鍔始時に内服を中止できないのではないかと考えた割合は40%であった.ステロイド内服療法は本学会治療ガイドラインで短期療法のみが記載されているが,それでは慢性型超重症に対して不充分と思われるので,検討の余地がある.
- 日本アレルギー学会の論文
- 2003-04-30
著者
-
青木 敏之
大阪皮膚科医会
-
幸野 健
関西労災病院皮膚科
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青木 敏之
あおきクリニック・かゆみ研究所
-
幸野 健
市立吹田市民病院
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幸野 健
労働者健康福祉機構関西労災病院皮膚科
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幸野 健
関西労災病院
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幸野 健
大阪皮膚科医会
-
青木 敏之
あおきクリニック
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