気管支喘息における血中ヒスタミン値の動態と白血球ヒスタミン遊離に関する研究
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概要
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血中ヒスタミン値を各種呼吸器疾患(気管支喘息98例, 急性気管支炎2例, 慢性気管支炎6例, 慢性肺気腫6例, 肺結核症12例, 鼻アレルギー4例, 健常者18例, 計 146例)について, Shore の方法で測定し, さらに気管支喘息34例について, 白血球よりのヒスタミン遊離をも測定し, 次の成績をえた.1) 各種呼吸器疾患の間では, 気管支喘息(以下喘息)を除いて血中ヒスタミン値にはほとんど差異はないが, 喘息ではそれらに比して, 明らかに高値を示した(P<0.01).また, 喘息発作時では発作時よりも高値を示した(P<0.01).また, 各種治療法との間には明らかな相関を認めなかった.2) ハウスダスト陽性喘息の白血球ヒスタミン遊離率は健常者より高値を示した(P<0.02).また, 特異的減感作実施例では未施行例に比して明らかに低値を示した(P<0.01).3) 減感作実施例では治療4ヶ月以後にヒスタミン遊離は抑制され, さらに, その有効例は無効例に比して明らかに低値を示した(P<0.01).
- 日本アレルギー学会の論文
- 1974-12-30
著者
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