気管支喘息患者末梢血単核球からのサイトカイン産生に及ぼすトシル酸スプラタストの効果

元データ 2001-06-30

概要

トシル酸スプラタストのinのvitroにおけるinterleukin(IL)-4,IL-5産生に対する抑制効果についてはよく知られている.しかしながら,実際にこの薬剤を投与されたアレルギー疾患患者においてものin vitroと同様なサイトカイン産生抑制効果が認められるか否かに関しては,ほとんど検討がなされていない.今回,その生体内での作用機序を明らかにする目的で,トシル酸スプラタストを投与された10名のアトピー型気管支喘息患者の末梢血単核球からのサイトカイン産生の推移をexのvivoで検討した.phorbol myrjstate acetateとionomycinにて刺激された末梢血単核球からのIL-5の陸生は,トシル酸スプラタスト投与6週後,12週後にともに有意な低下を認めた.これに対してIL-4の産生は低下傾向を認めたが有意ではなく,interferon-γの産生にも変化を認めなかった.末梢血好酸球数,血清eosinophil cationic protein値はトシル酸スプラタスト投与12週後に有意な低下を認めた.さらに朝,夕のピークフロー値も6週後に有意な改善を認め,12週後まで継続した.以上より,トシル酸スブラタストが生体内でもTh2サイトカイン,少なくともIL-5の産生抑制を介して喘息の病態の改善に寄与している可能性が示唆された.

著者

山沢 英明 自治医科大学呼吸器内科
押川 克久 自治医科大学呼吸器内科
山沢 英明 自治医科大学医学部内科学講座呼吸器内科部門
押川 克久 自治医科大学 呼吸器内科
杉山 幸比古 自治医科大学内科学講座呼吸器内科学部門

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