本邦アレルギー診療で用いられる吸入性抗原液の種類の再検討 : 特に治療用抗原液供給の必要性について
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概要
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日本国外に居住した経験のない21名のアレルギー性鼻炎または気管支喘息患者に, アメリカで通常使用されている75種類の吸入性抗原液を用いてプリックテストを行い, 個々の抗原に対する反応の程度と, その頻度から, それぞれの抗原の重要性を分析した. 吸入性抗原として最も重要性の高い抗原はダニで, ハウスダストが2位であった. しかし, 多くのイネ科の草やプタクサ類の雑草の花粉抗原も3位以下の上位を占め, スギ花粉抗原よりも重要性の高い花粉抗原が14種類あったが, そのいずれに対しても冶療用抗原液は市販されていない. この結果は, 日本でアレルギー患者の診療を行うには, 現在よりも多くの種類のイネ科の草やブタクサ類の雑草の花粉も含めて, 診断および冶療用抗原液の種類を増加する必要性を強く示唆している.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1991-01-30
著者
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