気管支喘息児に対する施設入院療法の身体面におよぼす効果
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概要
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気管支喘息児の施設入院療法の効果を身体面の因子から検討した.対象は, 国立療養所東埼玉病院に入院した入院時重症度が全例重症の気管支喘息児87名である.身体面の因子として, 身長, 体重, 呼吸機能, 運動負荷後の呼吸機能の最大低下率, acetylcholine閾値, 50m走, 持久走のタイムを測定し, 入院時, 1年後, 退院時の値の比較を行った. その結果, 1.身長, 体重はそれぞれ増加したが, Zスコアーで比較すると, それぞれの時期の間に有意な差は認められなかった.2.呼吸機能は予測値に対する割合でみると, FVCは入院時から正常な値を示したが, FEV_<1.0>, PEFRは低値を示し, 1年後, 退院時においても有意な改善は認められなかった.3.運転負荷後の呼吸機能の最大低下率は1年後からの有意な改善が認められた.4.acetylcholineの閾値は1年後から有意な改善が認められた.5.50m走, 持久走は1年後から有意な向上が認められた.以上より, 施設入院療法により身体面の因子に対しても改善がはかれることがわかった.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1987-05-30
著者
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