Catalytic Scavengersの酸素中間産物除去作用によるライソゾーム酸素分泌と貪食能への影響 : Dose Response Studyによる酸素中間産物処理の新しいPathwayの検討
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概要
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Skoseyらは, "stimulated neutrophils"により産生される酸素中間産物, oxygen intermediates(O.I.)の増加が好中球のライソゾーム酵素の分泌を抑制することを報告したが, われわれはO.I.を除去するcatalytic scavengersが, この低下したライソゾーム酵素の分泌を回復し, 各scavenger間にそれぞれ回復度の差異があり, またその使用量によっても回復度に違いがみられることを確認した.正常人好中球をzymosan, ^<14>C-inulinおよび種々の濃度の各種scavengerとincubateしライソゾーム酵素分泌量と貧食能を測定した.scavengers中^1O_2およびOH.の両者を除去するxanthineおよび^1O_2のみを除去するazideは, LDHの分泌上昇を招くことなくその濃度に比例し, α-mannosidase, β-lucuronidaseおよびlysozymeの分泌を対象と比べ著しく上昇させ, また濃度に逆相関し貧食能の低下がみられた.OH.のみを除去するmannitolには, そのような作用が軽度に認められ, H_2O_2を除去するcatalaseはほとんどそのような傾向がみられなかった.一方, O_2-を除去するSODは, 150-300U/mlの使用量では対象より逆に酵素分泌が低下し, 貧食能は増加を示し, 600U/ml以上では濃度の上昇に比例し充分の酵素分泌の増加と貧食能の低下がみられた.
- 1980-05-30