気管支喘息患者におけるアミノフィリン投与後の血漿テオフィリン濃度に関する研究
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概要
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喘息患者20例, 健常者6例にアミノフィリンを投与し, 投与量, 投与方法について血漿テオフィリン濃度から検討した.アミノフィリン投与は経口250mg, 静注250mg, 点滴静注250mg, 静注250mg+点滴静注250mgとし, 経時的変動および半減時間について検討した.血漿テオフィリン定量はschack and Waxler法によった.アミノフィリン投与時の血漿テオフィリン濃度は健常者と喘息患者の間に差を認めなかった.静注, 静注+点滴静注では投与直後に最高値を示し, 静注+点滴静注は高い濃度で持続時間も長かった.経口および点滴静注では最高値になるのに3-4時間を要した.各投与法による最高血漿テオフィリン濃度は静注で6.91μg/ml, 点滴静注で3.86μg/ml, 静注+点滴静注で7.53μg/ml, 経口で2.87μg/mlであった.半減時間は静注で3時間, 静注+点滴静注で6-9時間であった.血漿テオフィリン濃度からみて, アミノフィリンの投与方法は静注+点滴静注(アミノフィリン各250mg)が最もよい.また症状が持続する場合には点滴静注を6時間ごとにおこない, 1日1000mg-1250mgが必要と考えた.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1976-11-30