精製ウサギγG抗体より分離したHeavyおよびLight Chainの抗体活性について : 第2報.Antigen-Binding Capacityの測定による観察

概要

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精製ウサギ抗体γG分画より得た次の9試料, すなわち (i)末処置γG, (ii)Red A(抗体γGを還元・アルキル化した後中性で透析したもの), (iii)Red B (Red Aを1M酢酸にexposeした後中性で透析したもの), (iv)H鎖, (v)L鎖, (vi)H+L(抗体H鎖と抗体L鎖のrecombinant), (vii)H+NL(抗体H鎖と正常L鎖のrecombinant), (viii)NH+L(正常H鎖と抗体L鎖のrecombinant), (ix)H+DL(抗体H鎖と特異性の異なる抗体L鎖のrecombinant)について, farrの方法によるantigen-binding capactiyを測定し, 次の成績を得た.1)抗体活性の強さを比較してみると, 下記の順序になる.末処置γG>Red A>Red B>H+L>H+NL=H+DL=H>NH+L=L.このうちNH+LおよびLには抗原結合能を全く認めなかった.2)上記の順序はHA反応で調べた成績と完全に一致する.3)抗体L鎖は, それ単独での活性はないけれども, 抗体のcombining siteを形成するに当つて, H鎖と協同し何らかの寄与をなすものと考えられる.
日本アレルギー学会の論文
1970-05-30