脳卒中片麻痺者の一側サンディング作業の表面筋電図による分析 : サンディング台の傾斜角度と, 作業姿勢, プロック形状, ブロックへの加重との関連
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概要
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脳卒中片麻痺者について作業療法で用いられる片手によるサンディング作業の基礎資料を得る目的で, サンディング台の傾斜角度と作業姿勢, ブロック形状, ブロックへの加重を変化させて実験を行った。この動作の表面筋電図を収集, 解析し, 定量的に捉え, 作業条件の影響を検討し, 動作の分析を行った。片麻痺者と健常者を比較した結果では, 片麻痺者では上腕三頭筋の筋仕事量が多く, 健常者では三角筋(中部線維)の筋仕事量が多かった。片麻痺者では上腕三頭筋が肘を伸展しながら肩の挙上に関与していることが推測された。被験者の片麻痺の回復段階では, 本作業での三角筋の筋活動が少なく, この筋の動きを誘発する他の作業種目をより積極的に併せて行う必要が示唆された。健常者では, 三角筋の筋仕事量は姿勢による影響が大きく、体幹直立の姿勢の方が, 他の肩の挙上を行う筋の関与が少ないことが推測された, 上腕三頭筋では, 前腕回外位に近い肢位で肘の伸展を行う棒型ブロックでの筋仕事量が多かった。
- 2000-12-25
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