ロシア・ソビエト連邦における数学教育の史的研究(IV) : 社会主義建設期における数学教科の確立とその概要
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概要
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1930年代のソビエト連邦は政治的にも経済的にも社会主義建設の道を進んだ。学校教育の面でも社会主義教育の模索期を終え，党中央委員会および教育人民委員会議による諸決定によって質的転換が必然となった。教育制度の基本型が確立され，教育行政や学校管理などでは一定の縦の枠組が作られ，教育内容や方法においても質的転換が進められた。コンプレックス・システムは「科学の基礎の系統的かつ確実な習得」を前提とする教科目制に変えられ，教科プラン，プログラムが作成され，国定教科書の導入を伴った。この期に決定された数学プログラムと教科書はその後本質的な変更なしに20年間安定をみる。本稿ではこの期における数学教科の確立について，数学プログラムの概要と国定教科書決定の視点，学校数学の基礎とその系統性への数学の方法論的，数学的および教授法的接近の諸側面から考察する。
- 大阪教育大学の論文
- 1984-12-31
著者
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