アルミナグリーンシートの焼成収縮に関する検討
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概要
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市販の3種のアルミナを用いその中から2種同士を色々な割合で混合し粒度及び粒度分布を変え, ドクターブレード法により, 96%アルミナ質のグリーンシートを作り, その焼成収縮挙動について定量的に検討した. グリーンシートの密度は, ブレンドしたアルミナの粒径比が2.8以上になると密度のピークが表れ, これ以下の場合には密度のピークは表れなかった. この生密度は, ある仮定のもとで粒度分布から計算されるところのTASA (Total Apparent Surface Area) より推定できる. グリーンシートの体積収縮率は, Sv=(Dg/Df)*(1-L)*(1-B) で表される. ここで, Dg: 生密度, Df: 焼結密度, L: 灼熱減量, B: バインダー含有量を示す. 一方, 体積収縮率は3次元の線収縮率の積で表され, それぞれの線収縮率はアルミナの粒子形状とテープ装置により変化する. これより, 生密度は体積収縮率を支配するが線収縮率を一義的に決定するものではない.
- 社団法人日本セラミックス協会の論文
- 1986-02-01