合成フォルステライト焼結体の高温物性
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概要
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マグネシアとシリカよりフォルステライトの合成に当たり, 未反応のペリクレーズやクリストバライトの残存のない, しかもエンスタタイトを副生させない焼成条件と得られた焼結体の物性について検討した.その結果, 化学量論組成のマグネシアとシリカに焼結促進剤としてチタニアを, 結合剤としてメチルセルローズをそれぞれ添加した配合物を500kg/cm2で成形し, 1600℃で1時間焼成して未反応成分やエンスタタイトを含まないフォルステライトを合成する適性な条件を見いだした. このようにして得られた合成フォルステライトを成形, 焼成した焼結体の1000℃における熱間曲げ強さは396kg/cm2 (平均値) と大きく, 熱伝導率は温度に逆比例し700℃では2.14kcal/m・h・℃と小さく, 更に熱膨張係数及び弾性率はそれぞれ13×10-6deg-1, 4.6×105kg/cm2と言う特徴ある物性を示す材料であることを明らかにした.
- 社団法人日本セラミックス協会の論文
- 1984-12-01