高圧下で作った黒鉛成形体中での結晶子配向
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概要
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13種の原料有機物, 粒度, 粒子形状及び常圧下予備加熱処理温度を異にする試料粉末を5kbar加圧下, 1600°-2000℃に1時間加熱処理し, 黒鉛化した. 得られた黒鉛成形体から細棒を切り出し, 加圧方向からの角度φの関数として002回折線強度 (ピーク値) を測定することによって, 黒鉛結晶子の配向関数I(φ) を求めた. そして, φ=90°での配向関数の値I(90°) を配向の目安として用いた.予備加熱処理温度Tpの配向度への強い影響が認められた. 例えば, グラッシーカーボン・スフェアーではTpの高い試料からは非常に高いI(90°) 値を持つ黒鉛成形体が得られる. また, 粒子の形状も配向度を決める重要な因子であり, 球状粒子からなるものは不規則な形状を持つ粒子に比べてより高いI(90°) 値を示した. これに対して, 基本六方網面が並んで偏平な粒子となっているポリ塩化ビニル炭や六方網面が一つの軸に平行に並んでいる炭素繊維では, 高圧セル中に充てんする際にこれらの粒子が既に配向しているため, 非常に低いI(90°) 値, すなわち高い配向度を示した.
- 社団法人日本セラミックス協会の論文
- 1982-09-01
著者
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