ポリエステル樹脂の耐アーク性について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
組成を異にした各種ポリエステル樹脂のアーク抵抗を測定した。そして触媒、促進剤、充てん剤、着色剤などの種類および配合量とアーク抵抗との関係が得られた。また、両電極を供試面より離した配置でのアーク劣化時の絶縁抵抗の低減率を求め、これとアーク抵抗との関係も研究した。その結果、次のような結論を得た。(1)触媒配合量に対するアーク抵抗の変化は二つの上に凸なる曲線の群より成り、かつ促進剤配合量によって耐アール性は大きい影響を受ける。(2)促進剤配合量に対するアーク抵抗の変化は2個の極大値を持つ曲線の場合と、1個の極大値を持つ曲線の場合の二つの場合がある。なお、2個の極大値を持つ場合より極大値1個の場合のほうが一般にアーク抵抗は大きい傾向がみられる。(3)一般に充てん剤の配合量が増し、またその粒度が小となるほどアーク抵抗は増大する。なお、酸化亜鉛ではほとんど耐アーク性の改善はなされず、むしろ無配合時より低下している。(4)着色剤の種類によりアーク抵抗はかなり影響を受ける。(5)両電極を供試面より離した配置でのアーク劣化時の絶縁抵抗の低減率とアーク抵抗とには一般に対応関係は認められない。したがって、絶縁抵抗の低減率よりの耐アーク性の判定には問題がある。
- 1967-06-15
著者
関連論文
- ポリエステル樹脂の耐アーク性について
- 電気絶縁材料の耐アーク性に及ぼす印可電圧波形の影響
- プラスチックの耐アーク性試験について
- 大きい電極ギャップ長における合成樹脂のアーク劣化の研究
- 電気絶縁材料の耐ア-ク性の評価に関する研究
- 円柱状合成樹脂試料の耐ア-ク性について
- Si,GaAsおよびInP太陽電池の出力特性の温度依存性解析
- 粉体の静電混合に関する研究
- 永久磁石の反発力を利用した無捲線モ-タの研究
- トロリ-線を除去した電鉄き電回路の構成に関する研究
- 合成樹脂の耐アーク性時間 : 印加電圧曲線の一誘導法
- 合成樹脂の耐トラッキング性試験の一つの試み
- 合成樹脂の耐アーク性試験
- 磁路による電力輸送の基礎的研究
- 模型飛行機による自然環境のパタ-ン計測
- 太陽熱を揚水に利用した水力発電方式の研究
- 液体絶縁体中における合成樹脂の耐アーク性
- 低温における合成樹脂の耐アーク性
- ガス絶縁体中における合成樹脂の耐アーク性
- 電気絶縁材料表面のトリーイング劣化
- アーク抵抗の統計的研究
- 複合硬化剤を用いたエポキシ樹脂の耐アーク性について
- 電極を試料面より隔離した場合における電気絶縁材料の耐アーク性に及ぼす試料の寸法効果
- 実用機器絶縁構成における電気絶縁材料の耐アーク性の問題点ならびにアーク劣化過程の研究
- 電気絶縁材料の耐アーク性に及ぼす試料の空間配置の効果
- 電極を試料面より隔離した高電圧小電流耐アーク性試験
- 有機質絶縁材料の耐アーク性と化学構造との関係
- エポキシ樹脂の電気伝導と絶縁破壊
- エポキシ樹脂の電気的特性におよぼすγ線照射の影響
- エポキシ樹脂の電気的特性におよぼす紫外線の影響
- エポキシ樹脂洋鉱物質充てん剤について
- 電気絶縁材料の耐アーク性に及ぼす試面の幾何学的形状の影響
- 化学〓による耐アーク性の測定
- 高電圧小電流アークによる絶縁材料の劣化について
- 電極と絶縁材料の組合せ配置時の耐アーク性