X線による切欠材の疲労破壊に関する研究 : 切欠底における組織変化とX線回折線半価幅の変化について : X線応力測定特集号
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
In the present paper, the results of the X-ray study on fatigue fracture of notched specimen that has been performed as a preliminary examination on the mechanism of the fatigue fracture are described. The specimen used was 0.07%C carbon steel plate, having 60-deg. V notch, and was loaded under full reversed bending stress by the Nishihara's type fatigue testing machine. The change in micro-structure at the notch root of specimen was observed by optical micro-scope and the dimension of plastic region appeared in the vicinity of the notch root, that meant the region enveloping the slip band which came in sight until the macro-scopic crack appeared, was measured, by optical micro-scope as for cases with various stress concentration factors and various nominal stress magnitudes. On the other hand, the change of half-value breadth of X-ray diffraction line taken at the notch root in fatigue process was measured with notched specimen having a stress concentration factor of 2.0. The obtained results are summerized as follows : (1) At the very early stage of fatigue process, the slip lines appears in quite localized region close to the notch root, and as the number of stress repetitions in creases this plastic region develops wider and longer progressively until macro-scopic crack is initiated. (2) When stress concentration factor is constant, the plastic region that comes in sight until the crack initiation occurs depends upon the magnitude of nominal stress applied. On the contrary, the plastic region decreases as stress concentration factor increases, when the maximum stress at the notch root is constant. (3) The plastic region at the tip of crack is much smaller than that of the notch root, and is nearly constant in the course of propagation of fatigue crack. The plastic region at the tip of crack depends on the magnitude of nominal stress, and the plastic region measured in the direction of crack propagation is likely to converge into about 0.02 mm when nominal stress is small. (4) The half-value breadth of X-ray diffraction line at the notch root of specimen increases with the number of stress repetitions, corresponding to the structural change, that is, the half-value breadth increases rapidly at the very early stage of fatigue process and at the next stage it increases gradually, and nearing the point of crack initiation it increases rapidly again. After the crack initiation has occurred, the half-value breadth increases very slowly with the increase of the number of stress cycles.
- 社団法人日本材料学会の論文
- 1962-11-15
著者
関連論文
- 日本材料学会疲労試験方法規約および同規格解説について : 規格作成のいきさつ
- 金属材料の高温疲労強度に関する研究
- 金属材料の重複繰返応力に対する疲労強度に関する研究 : 2段2重重複繰返応力に対する疲労強度
- 機械材料研究会報告
- 血管壁のバイオメカニクス的研究 : 有限要素法による血管壁の応力解析
- 3-4 血管壁の力学的性質に関するバイオメカニクス的研究 : 第 5 報 血管壁の軸方向変形特性
- 1-17 高温低サイクル疲労と熱疲労の相関 : その 1 熱疲労き裂の形態
- 熱疲労共通試験結果報告
- 高温で引張力を生ずる位相条件下の鋼の熱疲労強度とき裂形状の特徴
- 1-13 鋼の熱疲労強度におよぼす位相反転の影響
- X線応力測定法の精度向上に関する研究
- X線による金属材料の残留応力に関する研究 : 炭素鋼の一軸および多軸応力による残留応力について
- X線による金属材料の残留応力に関する研究 : 炭素鋼に熱処現を行なったときの残留応力について
- X線による金属材料の残留応力に関する研究 : 炭素鋼に熱処理を行なった時の残留応力について
- X線による金属材料の残留応力に関する研究 : 各種炭素鋼に引張塑性変形を与えた場合の残留応力について
- X線による残留応力分布測定法について : X線応力測定特集号
- 残留応力と微小かたさの関係について
- 3・3 材料の強さ(3.材料力学,年鑑)
- 7-3黄銅のアンモニアふん囲気中での応力腐食割れ過程中の表面応力変化およびき裂の成長挙動
- 低炭素鋼の変形内部組織に及ぼす引張速度,温度の影響
- 低炭素鋼の変形抵抗に及ぼす引張速度および湿度の影響,有効応力成分について
- 機械的応力と重畳せる場合の熱疲労
- 7-3黄銅のアンモリアふん囲気中での応力腐食割れに関するX線的研究
- 材料の科学
- 材料力学における非線形問題調査研究分科報告
- 21/4Cr-1Mo鋼のリラクゼーションについて
- 21/4 Cr-1 Mo鋼のリラクゼーションについて
- シリカを含有するシリコーンゴムの一軸変形挙動と構造変化のX線観察
- 2-19 シリコーンゴムの変形に及ぼす充てん剤の影響 : シリカを含有するシリコーンゴムの変形の X 線的研究
- 2-30 血管壁の力学的性質に関するバイオメカニクス的研究 : 第 4 報有限要素法による血管壁の応力解析
- 2-30 オーステナイト系ステンレス鋼の低温切欠き延性破壊
- 細束X線回折法によるへき開破面近傍の塑性ひずみ測定
- 3-15 低温におけるき裂材の破壊発生
- 炭素鋼平滑材の衝撃引張疲労における変形および破損に及ぼす荷重波形の影響
- 105 疲労き裂伝ぱ挙動に及ぼす試験片板厚の影響
- 1-20 CrMoV 低合金鋼における破壊靭性および疲労き裂伝ぱに対する板厚の影響
- 切欠き平板引張りにおける全面降伏前後の切欠き先端開口変位, へこみ量およびJ積分の相互関係
- 2-26 切欠き平板の引張りにおける全面降伏前後の切欠先端開口変位, 切欠先端へこみ量および J 積分の相互関係
- 熱疲労寿命を高温疲労データによって推定する一つの方法(高温強度小特集)
- 1-18 高温低サイクル疲労と熱疲労の相関 : その 2 熱疲労寿命則導出の試み
- 低炭素鋼の熱疲労強度に及ぼす平均温度と温度変動幅の影響
- 拘束率完全制御方式の熱疲労試験機と実験結果について
- (1-36) 低炭素鋼の熱疲労寿命におよぼす拘束率と平均温度の影響 : その 1 拘束率完全制御方式試験機による試験結果について
- 18Cr-8Ni ステンレス鋼のクリープき裂の発生と伝ぱ(高温強度小特集)
- クリープ・疲労重畳下のき裂伝ぱに関するJ積分による検討
- 変動応力の繰返速度が動クリープ変形におよぼす影響
- 高温における時間依存性疲労き裂伝ぱ
- 二軸応力下のクリープき裂伝ぱ
- 板幅の広い薄鋼板中央き裂材によるクリープき裂伝ぱ支配力学量の検討
- 低炭素鋼の疲労き裂伝ぱに及ぼす予ひずみの影響
- 構造用低炭素鋼のアコースティック・エミッションとき裂先端の塑性変形(X線材料強度小特集)
- X 線回折法による破面解析
- 318 クリープき裂伝ぱ速度に及ぼす諸因子の影響
- 113 二軸応力下での疲労き裂伝ぱ特性 : き裂平行応力の影響
- SUS304鋼の高温低サイクル疲労および熱疲労における粒界すべり
- 熱疲労における損傷について
- 鋸歯状ひずみ波形下の高温低サイクル疲労における損傷について
- 細束X線応力測定の一方法とその疲労き裂電ぱ問題への応用 (X線材料強度小特集)
- 135 クリープ粒界き裂の成長
- 134 クリープ粒界き裂の発生
- 119 低サイクル疲労破損過程におよぼすひずみ速度変動および温度変動の影響
- 106 2 軸応力下での疲労き裂伝ぱ特性
- 高分子切欠き平板の変形と破壊の力学解析と変形構造のX線観察
- X線による塑性疲労に関する研究(塑性疲労過程における試験片表面層と内部での微視的組織の相違)
- 低炭素鋼の塑性疲労に伴う微視的構造変化の研究
- 多軸熱応力下の熱疲労 : 球状黒鉛鋳鉄の場合
- 多軸熱応力下の熱疲労
- 1-2 高温低サイクル疲労における粒界すべりと、そのき裂発生に及ぼす波形効果
- 金属材料の熱疲労破壊に関する最近の研究(高温強度小特集)
- 1-12 低サイクル疲労き裂伝ぱにおよぼす温度変動の影響
- 1-11 非対称ひずみ波形による熱疲労シミュレーションの試み
- 鋼の低サイクル疲労き裂伝ぱに及ぼす温度の影響
- 低炭素鋼の高温低サイクル疲労き裂進展に及ぼす温度とひずみ繰返し速度の影響
- 2-5 熱疲労き裂の伝ぱに及ぼす位相反転と温度の影響
- 2-4 高温側で引張ひずみを生ずる位相条件下の熱疲労破壊について
- SUS 347 鋼の低サイクル疲労強度の温度依存性とき裂形態の特徴(高温強度小特集)
- 低炭素鋼の高温クリープ変形における内部応力と微視組織
- 1-19 高温低サイクル疲労き裂の伝搬挙動におよぼす温度と繰返し速度の影響
- 焼入焼もどし炭素鋼の疲れ破壊に関する研究 : 第3報,疲れき裂伝ぱ過程について
- 焼入焼もどし炭素鋼の疲れ破壊に関する研究 : 第2報,疲れき裂発生遇裡の細束 X線回折法による観察
- 焼入焼もどし炭素鋼の疲れ破壊に関する研究 : 第1報,疲れき裂発生過程の顕微鏡による観察
- 焼入焼もどし炭素鋼の疲れ破壊に関する研究 : 第3報, 疲れき裂伝ぱ過程について(論文抄録)
- 焼入焼もどし炭素鋼の疲れ破壊に関する研究 : 第2報, 疲れき裂発生過程の細束X線回折法による観察(論文抄録)
- 焼入焼もどし炭素鋼の疲れ破壊に関する研究 : 第1報, 疲れき裂発生過程の顕微鏡による観察(論文抄録)
- 1-16 高温低サイクル疲労破損と X 線的パラメーター
- 疲労き裂形態と2段2重温度変動下の疲労寿命推定への適用について
- (1-22) 低炭素鋼の低サイクル疲労寿命に及ぼす温度及び繰返し速度の影響 : き裂形態と下部組織について
- 低炭素鋼における2段2重重複繰返し応力での疲労き裂伝ぱ : き裂先端近傍の残留応力分布および塑性変形分布からの検討
- X線による金属材料疲れ破壊に関する研究 : 炭素鋼加工材およびAl-Cu合金に繰返し応力が作用する場合のX線回折線半価幅, 残留応力, 組織およびかたさの諸変化について
- X線による金属材料疲れ破壊に関する研究 : 炭素鋼加工材およびAl-Cu合金に繰返し応力が作用する場合のX線回折線半価幅,残留応力,組織およびかたさの諸変化
- 22Cr-1Cuフェライト系および18-8オーステナイト系不銹鋼の熱疲労
- 炭素鋼における疲れき裂伝ぱに関する研究 : 破面形態および破面近傍の塑性変形の観察
- X線による変動応力下のクリープに関する研究 : 長周期く形波状変動応力の場合
- 片振り繰返し引張熱応力下の熱疲れ
- 片振り繰返し引張熱応力下の熱疲れ
- 片振繰返引張熱応力下の熱疲労
- 有限要素法による弾塑性熱応力の解析
- 18-8Cb鋼および2 1/4Cr-1Mo鋼の熱疲れと定ひずみ高温疲れ
- 中実円柱試験片による直接加熱方式熱疲労試験 : 高温強度特集号
- 弾塑性および全面降伏条件下での疲労き裂伝ぱ則