LH-RHのself-primingeffectと黄体機能不全相関の研究 : LH-RHtwosteptestによる

概要

論文の詳細を見る
従来より一般に行われてきたLH-RHtestに対して、LH-RHを2回負荷する「LH-RH two steptest」^<3)>を設定して、これといわゆる黄体機能不全との相関を検討した。この負荷試験では通常、LH、FSHの第一のpeakに引き続いて、self-priming effect^<8)14)18)19)>によるといわれている第二のpeakが観察されるが、私達は、負荷前値と第一のpeak値の差をΔ_1、2回目のLH-RH負荷直前値と第二のpeak値の差をΔ_2、また、Δ_2/Δ_1をΔ_1Δ_2ratio^<3)5)〜7)>と定めて比較した。対象は、いわゆる黄体機能不全症、また、高度の黄体機能不全状態と考えられる産褥初期、および黄体機能不全状態が考えられる自然流産後の症例として以下の結果を得た。1)黄体機能不全群では、対照群に比して黄体中期でΔ_1が高値を示し、とくにprogesterone値の低い症例で顕著であり、したがってΔ_1Δ_12ratioは低値を示した。2)産褥初期(10日以内)の症例では、LH、FSHに殆ど変動を示さなかった。3)流産後の症例は、妊娠5〜7週で自然流産した患者で、初排卵後の3〜5日後の黄体期に実施したところ、対照群の同時期に類似したpatternを示した。以上より、いわゆる黄体機能の解析の一法としての「LH-RHtwosteptest」-<3)>の可能性が示唆された。
社団法人日本産科婦人科学会の論文
1986-07-01

LH-RHのself-primingeffectと黄体機能不全相関の研究 : LH-RHtwosteptestによる

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク