パルス超音波照射の培養細胞増殖におよぼす影響に関する研究
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概要
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リン酸緩衝生理食塩水や仔牛血清添加培養液に浮遊させた培養ヒト羊膜上皮由来細胞に2MHzのハルス超音波を各種の音響強度で30〜60分間照射し, 照射後2, 4, 7日の増殖比率によつて細胞増殖抑制の有無を検討した.また照射超音波音場を鋼球法によつて測定し, 以下の結果をえた.I)実験に用いた範囲で, 鋼球法による空間ピーク音響強度と電子天秤法による空間平均音響強度の比率は2.00〜5.15であつた.2)実験に用いた超音波音場幅は約1.7cmで, 細胞浮遊容器内径約1.2cmのすべてを含んでいた.3)照射後4〜7日における細胞増殖抑制閾値は, 空間平均時間ピーク音響強度(SATP)で, それぞれ20.5w/cm^2〜20.0w/cm^2となり, パルス幅3μs, 繰り返し周波数1, 000Hzのパルス波に適用すると, 空間ピーク時間平均音響強度(SPTA)で, それぞれ246mW/cm^2〜240mW/cm^2となつた.4)細胞浮遊溶液の粘度を上昇させると細胞増殖抑制がみられなくなるが, 照射時間の延長や音響強度の上昇によつて再現した.5)照射後の細胞浮遊溶液の温度上昇は1℃未満で著明でなかつた.6)浮遊細胞の増殖抑制は主としてキャビテーションによるものと考えられた.7)パルス超音波では, 音響強度表示として時間ピーク値が有意義であると思われた.
- 1981-12-01
著者
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