THE EVALUATION OF SYSTOLIC TIME INTERVALS AND IMPEDANCE CARDIOGRAM OF NEONATES
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
出生直後から生後30日までの新生児295例について, 経時的に左室収縮期時相 (STI), Impedance cardiogram等を記録し, 出生後の新生児の循環適応の過程を検討した。新生児の頚動脈波波形は前隆波が多く, 高血圧症患者の波形と似たパターンであった。出生後はQ-I, Q-II時間は短縮の傾向が認められ, 前駆出時間 (PEP) や等容性収縮期長 (ICT) の延長, ET/PEPの減少等は, 生後24〜72時間が最も著明であり, 生後一時, 左心機能の軽度の低下がみられたが, 以後, 生後30日頃までは心機能改善の傾向が認められた。4電極法によるImpedance cardiogramは, 新生児においても良好に記録が可能であり, 全胸部Impedance (Z.) は25〜26Ωの間で比較的一定していた。一回拍出量および心拍出量は生後5〜6時間が最も低く (3.79±0.78 ml, 456.2±92.2 ml/min), 以後漸時増加していた。分娩時に〓帯の結紮切断を児娩出後3分で行った症例 (Late clamping) では, 出生後Q-I, Q-II時間および脈波伝達時間は延長し, 心拍出量や収縮時血圧には上昇がみられ, PEP, ICTの延長, ET/PEPの減少は著明で, この傾向は生後120時間頃まで持続していた。新生児の循環機能検査法として, STIの計測やImpedance cardiogramはきわめて有用であり, 〓帯の結紮時期は出生後の新生児の循環動態に影響を与えていることが推察された。
- 1989-05-01
著者
-
鍵谷 昭文
Department of Obstetrics and Gynecology, Hirosaki University School of Medicine
-
ECHIZENYA Narihiro
Department of Obstetrics and Gynecology, Hirosaki University School of Medicine
-
HAMADA Akiko
Department of Obstetrics and Gynecology, Hirosaki University School of Medicine
-
TACHIZAKI Tatsuo
Department of Obstetrics and Gynecology, Hirosaki University School of Medicine
-
SATOH Shigemi
Department of Obstetrics and Gynecology, Hirosaki University School of Medicine
-
SAITOH Yoshiharu
Department of Obstetrics and Gynecology, Hirosaki University School of Medicine
-
鍵谷 昭文
弘前大医療技術短大
-
Hamada Akiko
Department Of Obstetrics And Gynecology Hirosaki University School Of Medicine
-
Satoh Shigemi
Department Of Obstetrics And Gynecology Hirosaki University School Of Medicine
-
Saitoh Yoshiharu
Department Of Obstetrics And Gynecology Hirosaki University School Of Medicine
-
Tachizaki Tatsuo
Department Of Obstetrics And Gynecology Hirosaki University School Of Medicine
-
Echizenya Narihiro
Department Of Obstetrics And Gynecology Hirosaki University School Of Medicine
関連論文
- 卵管水腫貯留液の体外受精の治療成績に及ぼす影響
- Fluorescence in situ hybridization法による羊水診断により迅速に診断し得た18-trisomyの1例
- 副腎奇形腫による両側副腎全摘出術後の妊娠分娩例
- 体外受精・胚移植における多胎妊娠の発生に影響する因子の検討
- 111 精子授精能検査の検討 : Hamster testとCa ionophore A23187 challenge testの相関について
- 97 血中Progesteroneの排卵予測値に関する臨床的検討
- 212. 体位や子宮位置の変化と妊婦の心血行動態 : 指先容積脈波による観察
- 354 進行子宮癌に対する制癌剤動注 (BOAI法) と放射線治療との併用療法について
- THE EVALUATION OF SYSTOLIC TIME INTERVALS AND IMPEDANCE CARDIOGRAM OF NEONATES
- P-107 急性低周波磁場刺激の生体に対する影響について
- 出生前診断した先天性無眼球症の1例
- P-214 ヒト羊膜継代細胞の染色体に対する低周波磁場の影響
- 超音波パルスドップラー法を用いたfetal well beingのスクリーニング
- P-97 圧電セラミック振動子による硬さ触覚センサーを用いた子宮頚管熟化の測定
- 238. 婦人***癌患者の血液凝固能,特に血管内血液凝固症候群(DIC) : 第39群 悪性腫瘍 VII (232〜238)
- Carbamazepine(CBZ)およびCarbamazepine 10, 11-Expoxide(ECBZ)の母乳中動態(第8報)
- 14.最近経験した卵巣嚢腫の治療方針についての検討(第59回日本小児外科学会東北地方会)
- 巨大卵巣腫瘍の1例
- 415 超音波(TVプローブ)による卵巣癌集団検診の試み : 第2報
- 414 経腟超音波断層法による卵巣癌集団検診法 : 二次検診対象者とすべき描出卵巣の大きさに関する検討
- 283 超音波(TVプローブ)による卵巣癌集団検診の試み
- 132 加速度脈波同定法による新生児の血圧測定について
- 206 正常妊婦および妊娠中毒症合併妊婦の血中カルシトニン遺伝子関連ペプチド (CGRP)の推移とそれに影響を与える因子に関する研究
- 293 反応性充血よりみた女性の血管硬化度の検討
- 409 妊娠産褥期における骨量および骨代謝パラメーターの検討
- ほてり発現とcalcitonin gene-related peptideの関連性に関する実験的研究
- 妊娠産褥期における骨量および骨代謝パラメーターの変動
- 447 更年期モデルラットにおけるCGRPの反応性について
- 141. 新生児の心・血行動態特に指先容積脈波による観察 (第9群 胎児・新生児 (118〜141))
- ブセレリン投与例における循環動態の観察
- 精巣性女性化症の1例におけるS状結腸利用法による人工造腟術後の新生腟上皮の変化について
- 198 超音波パルスドプラ法を用いた血流測定によるperinatal morbidityの評価
- 66 超音波パルスドプラ法による胎児仮死例の血流動態に関する検討
- 110. 産婦人科領域における加速度脈波 (Acceleration plethysmogram) の有用性について
- 経膣超音波断層法による卵巣癌の集団検診 : 要二次検診とすべき卵巣の大きさについて
- 経膣超音波断層法による卵巣癌の集団検診
- 164.循環機能の変動よりみた妊娠中毒癌の重症度分類と予後判定 : 第44群妊娠分娩産褥・妊娠中毒症II
- 196.心機図,インピーダンス法よりみた妊婦及び妊娠中毒症患者の循環動態について : 第37群 妊娠・分娩・産褥 合併症 その1
- 479 近赤外光線法およびBioelectrical Impedance Analysis (BIA法)による体脂肪量測定と肥満度の判定について
- 卵巣腹膜黒色色素症の一症例
- 婦人科手術患者の心血行動態に関する脈波学的検討